宇宙の法則の研究と実践

最近は方位学の検証事例をアップしています。

海外で事件・事故に巻き込まれた日本人の方位(ISIL日本人拘束殺害事件、ルーマニア邦人女子大生殺害事件、ソウル梨泰院雑踏事故)

 

 

前回は大成功した有名人の方位について取り上げたが、
あそこまで良い方位というのはなかなか取れるものではない。

多くの人にとっては、なるべく凶方位を避けて運を落とさないことの方が重要と思われる。

そこで今回は逆に、明らかに凶方位を犯し、海外で事件・事故に巻き込まれた日本人の方位について考察してみようと思う。

 

 

 


ISILによる日本人拘束殺害事件

一つ目は、過激派組織イスラム国(ISIL)に拘束され殺害された日本人について。

湯川遥菜氏と後藤健二氏が殺害されることになってしまったが、後藤氏については事件前から中東を中心とした紛争地域の取材を続けており、その詳細な足取りが不明なため、
2014年の足取りがある程度把握できる湯川遥菜氏を中心に検証する。

 

事件の経緯については、以下のとおり。

 

<2014年>

1月
湯川が東京都江東区青海にピーエムシー株式会社を設立。
(事業内容:国際民間軍事業、国外警護、紛争地域等での援護)

2月
湯川がインド、レバノン渡航渡航期間は不明(wikipediaでは要出典となっている)。

4月
湯川が単身で初めてシリアに訪れ、北部の自由シリア軍拠点で拘束される。
自由シリア軍に通訳を依頼されたフリージャーナリストの後藤健二の仲介で助けられ、後藤と知り合いになる。
4月から5月の間、シリアに滞在。

湯川は穏やかで親しみやすい性格だったため、英語は流暢でなかったものの、反政府勢力の兵士たちに受け入れられ、武装勢力の案内でアレッポを訪れたのち帰国したが、帰国後もメールやフェイスブックを通じて武装勢力のメンバーと交流を続けて、「次はいつ来るのか。」などと再度の訪問を誘われた。
湯川と後藤は帰国後も会食に行くなどして交流が続いた。

6月
湯川が、後藤に同行を依頼し、助手と称して、後藤とともにイラクに入国。

7月末
湯川が、帰国した後藤と別れ、後藤の反対を無視してシリア行きを決意し、イスタンブール(トルコ)から空路で単身ガズィアンテプに入り、
湯川が、シリアを援助したいとしてガズィアンテプから陸路キリス経由でシリアに入国。
その後所持金を奪われたと話してイスラム戦線に保護され、以降イスラム戦線や自由シリア軍の混成部隊に同行。
ガズィアンテプからシリアへ入る。

8月中旬
湯川が「現場からリポートを書きたい。」として、反政府勢力とISILの戦闘に同行し、その際ISILにアレッポで拘束される。

10月下旬
後藤が日本を出国。

11月上旬
後藤から「シリアに同行したガイドに裏切られ、武装グループに拘束された」とトルコの知人に電話連絡があった。
ISILの関係者を名乗る人物から数十億円の身代金を要求するメールが家族に届いた。

 

<2015年>

1月末
湯川と後藤が殺害される。

 


以下、改めて移動の変遷に絞ってまとめる。

 

<2014年>

2月、湯川がインド、レバノン渡航

4月、湯川がシリアへ訪れ、5月まで滞在。

5月、湯川と後藤が日本に帰国。

6月、湯川が後藤と共にイラクへ入国

7月下旬、後藤は日本へ帰国。湯川はイスタンブール(トルコ)から空路で単身ガズィアンテプ経由でシリアへ。

8月中旬、湯川がISILに拘束される。

10月下旬、湯川を助けるために、後藤が日本を出国し、シリアへ入国。
10月末に帰国予定だったが帰国せず、後藤も武装勢力に拘束される。

 

<2015年>

1月末、湯川と後藤が殺害される。

 


順番に方位を見ていく。

 

まず2月に湯川がインド、レバノン渡航している。

 

日本からインド、レバノンの方位

 

インドであれば兌宮(西)の辛ノ方か酉ノ方だが、
レバノンであれば乾宮(北西)の戌ノ方。

 

2014年2月の方位盤は以下のとおり。

2014年2月の方位盤

 

インドの兌宮(西)の方位は、三合方位で悪くはないが、
レバノンの乾宮(北西)は、

年盤:乙未 五黄殺 四墓
月盤:丁卯 九紫火星

また、湯川は子年生まれなので、
年盤未は害の関係、月盤卯は刑の関係で凶。五黄殺も凶。

さらに、湯川にとって年盤の乙未は、「四墓」という納音に関わる凶方位でもある。
(ほとんど知られていない凶殺だがアプリには反映済み)

ただし、年月盤が作用する二節(月盤)or 三節(年盤)を跨ぐ滞在をしていたかは不明。

 

 

次に湯川が4月にシリアへ訪れた方位。

日本からシリアは、乾宮(北西)の戌ノ方。

日本からシリアの方位

2014年4月の方位盤は、以下のとおり。

2014年4月の方位盤


年盤:乙未 五黄殺 四墓
月盤:己巳 七赤金星 暗剣殺 月破 本命的殺 歳徳合

 

三大凶方位の五黄殺、暗剣殺、破れがすべて被る大凶方位。

歳徳合で月盤の暗剣殺くらいはある程度制化できるかもしれないが、
年盤の五黄殺と月破は原書に無制法とある。

まして、湯川の本命(年命支)である子が、乾宮の対冲(180度反対側)の巽宮に巡る「本命的殺」方位でもある。

湯川遥菜の命式

4月-5月に滞在ということなので1、2ヶ月はいたと見られるため、年月盤も作用する期間だったと思われる。

後で述べるが、4月の渡航を起点とすると、後に拘束された時期や殺害された時期とも三飛び周期的に一致してくる。

 

 

次に6月に湯川と後藤が共にイラクへ入国した時の方位。

イラクもシリアの隣に位置し、乾宮(北西)の戌ノ方。

 

2014年6月の方位盤は、以下のとおり。

2014年6月の方位盤

 

 

年盤:乙未 五黄殺 四墓
月盤:辛未 五黄殺 天徳 貴人

 

年月盤で九星と地支が重なる "年月同盤" だが、
この時期は特殊星を除き、方位を用いるのは大凶と言われている。

まして用いたのが五黄殺の方位なので、その凶意はさらに大きいと思われる。

 

一方で後藤健二の命式は、以下のとおり。

後藤健二の命式

後藤については、命式に「未」と「丑」を持つが、日本からシリアの方位である乾宮(北西)の戌ノ方は、未戌丑の「三刑」となり時期に関わらず悪いため、
6月のイラクへの入国も、10月下旬のシリアへの入国も凶方位となる。
(後藤はこの年に限らず、ジャーナリストとしてこの近辺の取材を続けていたと思われる)

さらに後藤は本命(年命支)が「未」であるため、6月の乾宮(北西)に至っては、年月盤で「未」が巡るため、ダブルで地支の「本命殺」方位。
これ以上ないくらいの凶方位だった。


九星の年月同盤についてはパッと象意が出やすいからか、一般的な九星気学などではよく用いられるようだが、特に転居や長期滞在の場合は吉方位となる人は限られる。

そのため用いる場合は、干支関係をよく見るなど注意が必要となる。

(とは言え、一般的な方位学では、方位に干支が巡るという概念自体が無いか、あっても本来の干支の用い方でないものが世に出てしまっているのが現状)

 


その後、湯川は8月中旬にISILに拘束され、
それを受けて後藤が湯川を助けるために10月下旬に日本からシリアへ入国。

翌年2015年1月末に両者とも殺害されることになってしまったが、
湯川が最初にシリアへ向かったのが4月下旬であれば、
拘束された8月中旬は「4ヶ月目」、
殺害された2015年1月末は「10ヶ月目」。

後藤も、シリアへ向かった10月下旬を1ヶ月目として、
拘束された11月上旬は「1ヶ月目」、
殺害された2015年1月末は「4ヶ月目」だった。

つまり両者とも拘束と殺害の時期は、
原則凶事象の出る三飛び周期(1・4・7・10ヶ月目…)と一致する。

 

 

ところで湯川の命式を見てみると、事件の起きた2014年は、
湯川にとって「申」の大運(2005年〜2015年)の真っ只中だった。
(大運とは個人に巡る10年毎の運気を言う)

湯川の命式と大運

 

湯川は命式地支に「子」と「辰」を持つため、「申」が来ると子辰申の三合水局が成立する。

三合は、命式と方位との関係で成立する場合は吉でも、
命式と、大運・年運との関係で成立する場合は、
それによって強まる五行が、日干(生日の天干)の五行が調和する方向か、それとも不調和な方向かによって、その吉凶が変わってくると思われる。

<参考>

大成功した有名人の方位2 渡辺直美 の最後の記述参照。

 

湯川は日干戊土で春月生まれであるため、日干のエネルギーの弱い身弱の命式。
そのため湯川にとって水気は忌神の五行となる。

日干の土気から見ると、水気は自らが剋する五行であり(土剋水)、
四柱推命の通変星では「財星」という星になる。

財星は、文字どおり「お金」を表し、
その他にも「状況判断力」、「目的意識」を表す。

また男性にとっては「妻(女性)」をも表す。

財星が忌神ということは、それらが忌象(凶事象)として表れることになる。

 

実際に湯川は、丁度申の大運に入った2005年に、経営していたミリタリーショップが潰れて莫大な借金を抱え、2010年に妻が肺がんになり、その後死去している(お金、妻の忌象)。

また当時シリアは内戦とテロ活動の激化が続いており、国際社会からも危険な地域と認識されていたため、そのような地域への渡航は一般的に見ても無謀だったと思われる(状況判断力の忌象)。

4月に自身のブログで「残りの人生で多くの人を救いたい。」旨の内容を書いており、
日干の五行の力量と比べて財星が過大なことを考えると、
「身に余る目的意識」と見ることもできる。

<参考>

イスラム国に拘束された湯川遥菜さん、変転した人生の再出発 - HUFFPOST

 

命式と大運・年運との関係で、忌神の五行が三合や方局などを形成するなどして五行不調和の傾向が強まる場合には、関わる五行の忌象に注意する必要がある。

 

 

 


ルーマニア邦人女子大生殺害事件

同様に、年月九星同盤で五黄殺の方位を犯した後に海外で殺害された日本人の事例としては、2012年のルーマニア女子大生殺害事件がある。

この事例は、2011年3月に大学進学のために兵庫から東京の大学へ進学した益野友利香さんが、上京時に年月九星干支同盤で五黄殺の方位を犯し、翌年の2012年8月に単身ルーマニアへの旅行中に殺害された。

2012年8月のルーマニアの方位自体も、年盤で暗剣殺と歳破の凶方位ではあったが、
年盤の事象がすぐに表れるとは考えづらい。

おそらく前年の上京時の方位の影響かと思われる。

 

上京した兵庫から東京の方位は、震宮(東)の甲ノ方。

兵庫から東京の方位

 

2011年3月の方位盤は、以下のとおり。

2011年3月の方位盤

年盤:戊戌 五黄殺
月盤:戊戌 五黄殺 月徳

 

上京した震宮(東)は、年月盤ともに、五黄殺の巡る方位だった。

五黄殺は自動的・自発的な凶事象に関わる凶殺と言われるが、ISILによる日本人拘束殺害事件と同様に無謀な行動から殺害されているという点で、事象として共通するものがある。

 

 


ソウル梨泰院雑踏事故

また、九星同盤の事例で言えば、昨年2022年の韓国・ソウルの梨泰院で起きたハロウィンでの雑踏事故も記憶に新しい。

被害に遭ったのは日本から韓国へ留学していた冨川芽生さんと小槌杏さん。

 

このうち小槌杏さんが8月に埼玉・川口から韓国に留学していたが、
この時期は年盤月盤ともに九星同盤の時期だった。

 

埼玉・川口から韓国・ソウルの方位は、兌宮(西)の辛ノ方

埼玉・川口から韓国・ソウル梨泰院の方位

2022年8月の方位盤は、以下のとおり。

2022年8月の方位盤 


特にこの月は年月ともに五黄土星中宮の時期で「全方位暗剣殺」となると言われている。
つまり、すべての方位が暗剣殺となる時期で、特に転居には大凶の時期。

(五黄中宮の年が全方位暗剣殺と言う人がいるが、
実際のところは年盤と月盤が共に五黄の場合が、全方位暗剣殺となる。)

 

さらに十二支を見ると「寅年」の「申月」で対冲の月なので、一部の人を除いて移転は凶の時期でもある。

 

一方で富川さんの方は6月からの留学。

富川さんの実家のある北海道・根室から韓国・ソウルの方位は、兌宮(西)の庚ノ方。

北海道・根室から韓国・ソウルの方位

 

2022年6月の方位盤は、以下のとおり。

2022年6月の方位盤

 

年盤:甲辰 七赤金星 歳破
月盤:戊申 九紫火星 暗剣殺

 

年盤で歳破が、月盤で暗剣殺が被る方位だった。

 

暗剣殺=他動的・他発的な凶事象と言われるが、小槌さんも冨川さんも突発的な事故に巻き込まれていることからしても、やはり暗剣殺の凶事象が表れた可能性がある。

 

被害に遭われた方々のご冥福をお祈りします。

 

 

以上、今回は凶方位の事例として、海外で事件・事故に巻き込まれた日本人の方位について取り上げた。

地方からの上京や海外に長期で滞在する場合は、距離も長い分方位の影響も大きいと思われるので、大きく移動する予定のある人は、知らぬ間に大きい凶方を犯さないためにも、方位について最低限理解した上での行動が必要ではないかと思う。

とは言え、一般的な方位学の見方では凶方位の網羅が不十分であるため、
これらの説明もなかなかつかないと思われる。

すべて網羅しきれているわけではないが、今回取り上げた要素については方位アプリにある程度反映しており、
またシェア会・検証会では、基本的な凶方位の見方についてもシェアしていければと思うので、アプリ使用希望の方やシェア会・検証会へ参加希望の方は、下記よりご連絡頂ければと思う。

 

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